Cartesian Tree のライブラリを書いた.
使用法
vector<ll> vec{80, 90, 20, 50, 50, 40}
CartesianTree ct(vec);
// CartesianTree ct(vec, less<ll>()); ... same
// CartesianTree ct(vec, [](ll a, ll b) { return a < b; }); ... same
assert(ct.root == 2); // vec[2] is the least element
assert(ct.left[2] == 0); // least in vec[0:2] is vec[0]
assert(ct.left[0] == -1); // "no such element" is expressed by -1
assert(ct.right[2] == 5);
assert(ct.left[5] == 3 or ct.left[5] == 4); // either of tied element can be chosen
定義
要素がすべて異なる列 $A = (a_1, \ldots, a_n)$ に対して,$A$ の Cartesian Tree $T$ は, 次のように構成される二分木である.
- $T$ のノードは,$1, 2, \dots, n$ である.
- 区間 $[a, b]$ に対する 部分木 $T’$ を,次のように定義する.
- 空区間 に対する $T’$ は,空である.
- $T’$ の根は,$[a, b]$ における $A$ の最小値を与える要素 $r$ である.
- $[a, r - 1]$ に対する木の根を $p$, $[r + 1, b]$ に対する木の根を $q$ とするとき, $r$ の左の子は $p$ であり, $r$ の右の子は $q$ である.
- 区間 $[1, n]$ に対する $T’$ を $T$ とする.
要素がかならずしもすべて異ならない列に対しても,値が等しい要素に適当に序列を付けて, Cartesian Tree を考えることとする. このライブラリの実装では,右側 (番号が大きい方) の要素が小さいものとして扱っている.
コンストラクタ
普通は,ベクトルなどをコンストラクタの引数にする.
vector<ll> vec{80, 90, 20, 50, 50, 40};
CartesianTree ct0(vec);
引数のないコンストラクタもある. その場合には,メンバ build() にベクトルなどを与える. ベクトルなどの型をあらかじめテンプレート引数で与えておく必要がある.
CartesianTree<vector<int>> cp;
cp.build(vector<int>{4, 1, 5});
「小さい」の定義は,コンストラクタで与えることができる.
vector<ll> vec{80, 90, 20, 50, 50, 40};
CartesianTree ct1(vec, greater<ll>());
CartesianTree ct2(vec, [](ll a, ll b) { return a > b; });
メンバ
根
根は,メンバ root でアクセスする.
cout << ct0.root << endl; // 2
子
左の子と右の子は,vector 型のメンバ left と right に格納されている.
cout << ct0.left[2] << endl; // 0
cout << ct0.right[2] << endl; // 5
- 子供が無いときには,left や right には $-1$ が格納される.
- 最小値が2箇所以上にあるときには,どれかひとつが適当に選ばれる.
親
親は格納していないので,必要なら利用者が作る.
例
スタックを使って最小値を処理していくようなコードは,Cartesian Tree で書けることが多いのではないかと思う.
ABC189 C - Mandarin Orange
よくある「ヒストグラムにおさまる最大の四角形」を求める問題
// vector A に問題を読み込む.
CartesianTree ct(A);
ll ans = 0;
auto f = [&](auto rF, ll lo, ll hi, ll x) -> void {
if (x < 0) return;
updMax(ans, (hi - lo) * A[x]);
rF(rF, lo, x, ct.left[x]);
rF(rF, x + 1, hi, ct.right[x]);
};
f(f, 0, N, ct.root);
cout << ans << endl;
自分より大きい,もっとも近くにある要素
配列 H[0], …, H[N - 1] の各添字 i について,l < i < r,H[l] > H[i] < H[r] であって,j = l + 1, .., i - 1, i + 1, .., r - 1 については,H[j] <= H[i] であるような l =: L[i], r =: R[i] を求める.(無いときには -1 と N).
Cartesian Tree を 逆順 (greater
-
H に同じ値がないときには簡単.
- L[ct.root] = -1, R[ct.root] = N.
- L[ct.left[i]] = L[i], R[ct.left[i]] = i, L[ct.right[i]] = i, R[ct.right[i]] = R[i].
-
H に同じ値がありうる場合.下のようになるが,多分,Cartesian Tree を使わずに直接計算した方が無難.
- L[ct.root] = -1, R[ct.root] = N.
- ct.right[i] は,必ず値が下がる.
- L[ct.right[i]] = i.
- R については,i の parent p と i の値が同じかどうかによる.
- p と i の値が同じ時には,(i は p の左の子であって) R[ct.right[i]] = p
- そうでない時には,R[ct.right[i]] = R[i]
- ct.left[i] について
- ct.left[i] と i の値が同じであれば,L[ct.left[i]] = L[i], R[ct.left[i]] = R[i]
- そうでなければ,L[ct.left[i]] = L[i], R[ct.left[i]] = i.
keywords: stack histogram